以上、CDN導入による副次的なメリットをご紹介しました。ここで説明した内容で現在抱えている運用課題の解決につながる可能性がある場合は、ぜひお問い合わせください。
CDNとは、キャッシュの仕組みを利用して、オリジンサーバーの配信キャパシティをスケールアウトする機能を提供するサービスです。
一般的に、CDNサービス導入の主なメリットは、オリジンサーバー設備を最小限に抑えながら配信キャパシティをスケールアウトできることです。しかし、実はそれ以外にも様々なメリットがあります。ここではその具体例をご紹介します。
現在、Webサイトでコンテンツを配信する際は、最低限のセキュリティを担保するため、HTTPSプロトコルの採用が一般的です。CDNを導入していない場合、以下の作業が必要になります。
・証明書の管理
・HTTPSの実態であるTLSのプロトコルバージョンの設定
・暗号化方式などをIPAなどが公開しているガイドラインに沿った設定
・適切な設定状態を維持するための定期的な見直し
CDNを導入すると、ユーザーのコンテンツアクセスをCDNで終端できるため、サービスで提供されているHTTPS機能を利用することで、これらの管理負担を大幅に軽減できます。
Web配信で使用されるHTTPプロトコルには、最も普及しているHTTP/1.1の他に、HTTP/2、HTTP/3という選択肢があります。これらの新しいプロトコルを活用することで、ユーザー体験を向上させることができます。
ただし、HTTP/1.1以外のプロトコルを利用する場合、次のような導入負担が発生します。
・Webサーバーの対応状況確認
・設定変更作業
・対応していない場合はWebサーバーのプロダクト変更
CDNを導入することで、現在の環境がHTTP/2、3に対応していなくても、サービスで提供されているプロトコル変換機能を使用して、負担を抑えながら最適なプロトコルを利用できます。
複数のオリジンサーバーによるWebサイトを単一のドメインで運用したい場合、コンテンツルーティングが有効な手段の一つとなります。
従来は以下のような課題がありました。
・追加設備の導入が必要
・設備の設定管理
・スケールや冗長性の考慮
CDNを導入すれば、CDNサービスで提供される機能を利用することで、追加設備なしでスケールや冗長性を確保しながら運用できます。